締め付けが怖い!閉所恐怖症でもきものを着ることはできますか?
お友達とのお出かけだけでなく、買い物や家族との旅行など以前より多くの機会にきものを着るようになったこともあって、最近ではもたつくことも少なく、お出かけの準備が出来るようになりました。
はじめの頃は出かける1時間以上前から着始めても、結局ギリギリ💦
足袋を履いてきっちり長襦袢まで着て、さぁ次は着物の出番。襟を合わせて腰ひもは。。。あっ!襦袢の襟芯通すの忘れてる~(‘;’)とか、汗だくになってやっとできた帯もゆるゆる。あんなにこだわって合わせたはずの襟がもうカパカパ!なんでやねん(>_<)って、なることもしばしば。
そんな私でも回数を重ねることで、今はしっかりコーディネートを決め小物などの準備も出来ていれば20分くらいかな?
それでも着てみないとわからないこともあるので、時間には余裕をもって!
何回かに1回くらいは、「よしっ!バッチリ」っていう、自分なりに満足した出来上がりの時はとっても気持ちが良く、シャキッとするところもきものが好きな点のひとつです。
そんな感じで、きものを楽しんでいるのですが、実は毎回きものを着る過程で乗り越えなければならないことが私にはあるんです。
それは、だいたい長襦袢や半襦袢の胸紐を締めたタイミングで、ドキドキ、どきどき・・・緊張してくるんです。
私は、いつごろからか何かきっかけがあったのかも覚えていないのですが、閉所恐怖症による軽いパニック発作が起こります。年齢を重ねるごとに発作が起こるトリガー(引き金や刺激)が多くなってきたような気がします。
閉所恐怖症は、狭い場所や閉ざされた空間にいることに対する異常な恐怖や不安が特徴的な心理的障害です。
◆症状には個人差がありますが一般的には
- 強い不安や恐怖感: 狭い場所や閉鎖された空間にいることに対する極度の不安や恐怖感です。これがそもそもの原因となっていろんな症状が起きます。
- 過度な心拍数や息切れ: 閉所にいることで心拍数が上がり、息切れや呼吸困難が起こることがあります。
- めまいやふらつき: 閉所にいることが原因でめまいやふらつきが生じることがあります。
- 発汗や震え: 閉所にいることが原因で発汗や全身の震えが生じることがあります。
- 逃げたい欲求: できるだけ早くその場を離れたいという強い欲求を感じることがあります。
- 具体的な状況への過敏: 特定の狭い場所や閉ざされた空間に対しての過度な恐怖があることがあります。
◆日常にある閉所恐怖症によるパニック発作が起きるトリガーは
※必ずしも全ての人に当てはまるわけではありません
- エレベーター(狭くて他の人も乗ってる)
- 窓が少なく密閉された部屋や息苦しい小部屋
- 公共交通機関(満員電車や地下鉄、長距離バス、飛行機など)
- 長いトンネル
- 重厚なドアや自動ドアが閉まる状況
- 映画館や劇場、美容室
- MRIなどの検査
私の場合は、ほぼ全項目に当てはまりますが、毎回発作が起きるわけではありません。ある程度自分のトリガーを認識しているのでコントロールしている(無理なところは避けてるだけ)からです。
日常では、ドラマやニュースで誰かが閉じ込められてる場面でも胸が苦しく手に汗をかきます。見たり聞いたりしたわけでもなく、何も起こってなくても閉じ込められたらどうしようと勝手に考えてしまい、苦しくなることさえあります。
あとは、まつエクや美容室などでひざ掛けをかけられた時、さらに室内が暑いと症状が起きやすくなります。
腰部分のMRIを受ける際には、先生にお願いして、頭からではなく足からMRIに入るようにしてもらいます。頭を通らないだけでも閉塞感は減り何とかクリアしているのですが、頭のMRIや歯のレントゲンは恐怖でしかありません。頭を固定され動かないでくださいと言われたらもう息ができないのです。
とにかく”自由に動けないこと”をトリガーとして発作が起きてしまうのです。病院で診断されたり治療しているわけではありませんが、私のような症状を持ってる方は少なくないと思います。
しかし、一般的にこういう症状があることは認知されていると思いますが、実際経験していなければ、「へ~そうなんだぁ」「そんなこと起きないし怖いとか考えなければいいんじゃない?」と言われます。
それが無理なんですよ(._.)
となると、きものを着ることに閉所恐怖症が関係あるの?ってなりますよね?大丈夫でしょ!って。
一般的には可能ですが、個々の状況や症状、恐怖心や不安感の程度にもよりますので無理しないでくださいね。
- 広めの明るい部屋で着る
- ゆったり時間に余裕をもってマイペースで行動する
- カジュアルな着付け+ワンポイント
- ドキドキしてきたら深呼吸してちょっと休憩
- 慣れるまでは一人で出かけない
毎回起こる緊張のドキドキも、はじめは「今日はきもの無理かも・・・」と思うことがしばしばでしたが、慣れてくると深呼吸とちょっとしたコツですっきりするようになりました。
一人ではなくお友達と出かける安心感も大きかったと思います。
縛り付けるきものを着てしまえばもう脱げない!と思ってしまうと苦しくなりますよね。不安です。そんなに不安なら着なくてもいいじゃない?と言われてしまいそうですが、もしもきものに興味があって着てみたいけど、閉所恐怖症だから不安でなかなか踏み出せないとしたら、少しずつチャレンジしてみて欲しいです。
私の経験でそのお手伝いができれば嬉しいです。
きものは窮屈なものではなく開放的になれるアイテムのひとつだと思います。ワードローブにきものをプラス!「好き」でいっぱいにしてキラキラした毎日を手に入れましょう!
この記事を書いた人
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kimono 梛 ~nagi~合同会社mavie 代表 海外生活そして帰国後すぐの癌発覚~治療を経たことで、 これから残りの人生の過ごし方を考えさせられる。 長年会社員として勤めた中で学んだこと、海外生活で気づいたこと、 手術や治療での経験や出会いを活かすことが出来、 さらに自分が楽しめること、そしてそれが誰かのお役に立てることをやっていこう!と即行動。宅建士資格を活かし、好き!からはじめた賃貸業で会社設立。そして次に海外生活がきっかけで好き!になった普段着きものを窓口として地元でのコミュニティづくりを目指している。 |