きものと体の構造
きものは洋服とは異なり
立体的な作りではありません
どちらかと言うと折り紙に近い構造をしています
一方私達女性の体には凹凸のラインがあります
バストライン
ウエストライン
ヒップライン
それぞれ1番高い位置と1番低い位置との差があります
折り紙のような直線的、平面的なきものを
凹凸のある体に着付けたとしたらどうでしょう
シワやたるみ、緩み、崩れは
どうしても避けられません
必ず着崩れします
理由は腰紐、きもの、帯のそれぞれが
凹んだ部分へズレていってしまうからなのです
このズレを防ぐのが補正です
体のどの部分が出っ張っているか凹んでいるか見極め
それらを補正下着やタオル、綿で補い
凹凸を減らした土台を作るのです
土台がキチンと整っていれば着崩れは防げます
そして襦袢、きもの、帯等の着やすさに繋がり
美しい着姿になります
補正には着姿の美しさ以外にも
大切な役割が幾つかあります
大きなひとつには
紐などの締め付けから体を守ることです
補正のない状態で腰紐やベルトなどを締めると
位置によっては体にくい込んでとても苦しく感じます
でも補正のタオルやクッションで体を守ると
くい込みが軽減され着ている間もとても楽です
その他には
汗ジミやシワなどからきものを守るという役割もあります
腰周りに補正をすれば
汗をかいても吸い取ってくれるので
汗ジミが付きにくくなります
補正で体の凹凸を減らしてきものを着付ければ
ムダなシワやたるみが無くなり
きものの傷みを防げます
このように補正とは
体の負担を減らし美しい気姿を叶え
きものを傷みから防ぐという
体ときものの為の大切な土台なのです