加賀友禅と花嫁のれん

ご覧頂きありがとうございます。

花嫁のれんのお話の続きでございます。

楽しんで読んで頂けると幸いです。

 

きらびやかで正に豪華絢爛な金沢の婚礼。

 

あくまでも見栄をはれる家柄のお話なのですが、、、

伝統に則った嫁入りを夢見るのは自由です。

 

金沢の夢見がちな一人の少女の戯言にお付き合い下さいませね。

 

まずは、嫁ぐ娘に持たせた豪華な花嫁道具の数々。

 

 

その中で各家が競い合うように贅を尽くした最高の花嫁道具。

 

それこそが花嫁のれんなのです。

 

前回もお話しましたが、花嫁のれんは加賀友禅です。

 

そして、花嫁のれんは花嫁の実家が用意します。

振り袖等の着物を解いたものではありません。

 

加賀友禅の職人に特注して作らせます。

家紋は花嫁の実家の紋を入れます。

 

そしてその柄の豪華さ華やかさを競います!

お目出度い柄をこれでもかと詰め込みます。

 

 

長い時間と手間とお金をかけた花嫁のれん。

 

使うのはたったの1日だけ。

 

嫁入りする際に嫁ぎ先の仏間の入口にかけてくぐります。

そして花嫁は正式に嫁ぎ先の人間となるのです。

 

その一瞬の為だけに特別に誂える。

正確には1週間程そのまま飾るのですが、意味があるのはこの一瞬のみです。

 

その後、着物に作り変える?

そんな事はしません!

 

花嫁のれんは花嫁のれんのままです。

そのまま。

 

加賀友禅のお着物はもちろん花嫁道具に持たせますので、ご心配には及びません。

 

 

それが金沢の嫁入りであり、

実家の愛情を受けて花嫁はより一層輝くのです。

 

 

この記事を書いた人

バジ子

薬剤師

3児の母、コロナ禍で着物に目覚める!特に戦前のアンティークに夢中
元来の収集癖と分からない事をとことん調べ尽くす探求心によって深まる知識は留まるところを知らない。

実は薬剤師が本業。化学や薬学の観点と歴史や交易を交えた説明をしだすとこれも止まらない。
染色、イラスト、陶芸、ハンドメイド、切り絵、何でも来い!書も嗜む。パーソナルカラーも勉強中

ディープな世界へようこそ。